【シリーズ】 「子育てのストレスと上手に付き合う」 第1回 岩澤寿美子さん 

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 「子育てのストレスと上手に付き合う」をテーマに5回シリーズとして、
社会福祉法人 嬉泉 清瀬市子どもの発達支援・交流センター とことこセンター長
岩澤 寿美子さん(臨床発達心理士 公認心理師。執筆当時:女子美術大学非常勤講師)にお話を伺っていきます。

親子のストレスへの対応についてや子どもの成長を促すポイントについてなど、
普段の生活の中で無理なくできることをお伝えしていきたいと思います。

第1回
「子どもの生活リズムを見直すことから始めよう


社会福祉法人 嬉泉 清瀬市子どもの発達支援・交流センター とことこ
センター長 岩澤 寿美子さん
(臨床発達心理士 公認心理師。執筆当時:女子美術大学非常勤講師)

(`ー´) イライラすることばかりで・・・。 何から始めればいいでしょう?

お子さんは毎晩十分に眠れていますか?

 睡眠時間だけでなく、その質も考えてみましょう。寝る寸前まで、テレビを見たり、ゲームの光のシャワーを浴びたり、
戦いごっこで盛り上がってしまうと、なかなか“ぐっすり”にはつながりません。

寝る前の過ごし方はどうでしょうか?

 夕方から、お布団に入るまでは、食事、入浴、宿題・・・と慌ただしい時間の過ごし方になってしまいますが、
快眠につながる、ゆったりとした気持ちをもてるといいですね。でも、「ちっとも寝てくれない」というときもありますよね。
そんなときには夜早く寝かせよう、寝かせなくてはとイライラしがちですが、考え方を切り替えて、朝早く起きることでリズムを整えていけるといいですね。

 日中の遊びや活動が心地よい疲れにつながることも忘れないでくださいね。
幼児の場合は、お昼寝との関係も大きいと思います。園の先生と相談することも大事です。

(*_*; 休日くらいは親子でゆっくり寝たいです。

休日はどのように過ごされていますか?

 ゆっくり休んだり、普段なかなかできないことを体験したり、楽しく過ごしたいものですが、
睡眠などリズムがいったん崩れてしまうと戻すのに時間がかかり、かえって親子のストレスにもなります。
あくまでも子どもの生活リズムを崩さないなかで、親子で充実した時間になるように工夫できると良いですね。

( ?▽?) 食事についてはどうですか?

ごはんをどうやって食べてもらおうか頭を悩ませているお母さんも多いと思います。

食べること自体に興味がなかったり、ほかのことに気を取られてしまっていたりすることもあると思います。そんなとき、例えば今日のメニューのカレーライスが突然ポンとテーブルに並ぶより、作りながら「人参出して」「ジャガイモも入れようね」と冷蔵庫から出してもらう。切った野菜を鍋に入れてもらう。

子どもは食べなくても、「お手伝いしてありがとう」「助かったよ」「おいしかった」と自分が手伝ったカレーをみんながおいしそうに食べている様子を見ている・・・。こんなことから、 “食” に興味をつなげていく。

これは一つの例ですが、親御さんの負担にならないいろいろな工夫を考えてみてはどうでしょう。

(*´艸`) 栄養が気になるので、なんとか食べてほしいです。

”空腹は最大のご馳走!”です。
食べさせることに1時間以上もかけるより、20分程度で切り上げてしまうのも、お互いのストレス軽減の工夫の一つです。
”いただきます”(始まり)と”ごちそうさま”(終わり)の楽しい「儀式」を子どもにあわせて考えてみましょう。栄養が気になるかもしれませんが、1日、1週間の中でバランスを考えていけると良いのではないでしょうか。

“(-“”-)” なるほど。 でもいつもそんなふうにするのは難しいかも・・・。

 子どもの生活のリズムができてくると、親のストレスも軽減されてくることを実感していただきたいと思います。
大人の側が、時間や気持ちに余裕があるときがチャンスです。ぜひ大人が楽しむつもりでやってみてください。きっと「わくわく」や「すっきり」は子どもに伝わるはずです。

繊細な子どもにとって、睡眠・食事も大人が考える以上にストレスを感じています。困ったときには、身近な専門家に相談してみましょう。一人で悩まないでね。


次回は「ふわふわことばとチクチクことば」についてです。